「子どもの教育費が準備できない」ときに考える教育ローン

2020年08月05日・教育資金
「子どもの教育費が準備できない」ときに考える教育ローン

目次

    「教育費」は貯蓄がとても難しい家計項目といわれます。毎年せっせと貯めていたのに、ライフプランが狂ってしまい、数年後の教育費のために確保していた預貯金を泣く泣く当面の生活資金に回したという話をよく耳にします。まとまった一時金である入学金や授業料を支払えないと難儀している家計も。平時これまではしっかり貯めていても、教育資金は短期間に多額のお金がかかる「貯め方が難しい」お金でもあります。対策として、ライフプランを手助けするのに有効な「教育ローン」を考えてみましょう。
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    1.教育ローンはいつ頃から考えればいいのか

    「子どもの教育費が準備できない」ときに考える教育ローン

    まず、本来であれば教育ローンの活用はいつから考えると良いのでしょうか。その答えは、「子どもの進路が大筋決まったとき」です。当マガジンの別の記事で取り上げている通り、私立の小学校に通うと年平均で約160万円、私立の中学校では約140万円、高校では約97万円がかかります。文系や理系、芸術系など子どもの進路によって大きく異なります。

    以下の記事で教育費の最新データを紹介していますので、詳しくはこちらをご覧ください。

    教育費は高校以降が急激に高くなると思いがちですが、私立に行くことを考えると小学校から平均してお金がかかることがわかります。このときの両親にとっては、教育費のほかに生活費はもちろん、(予定がある場合は)住宅購入費や自動車購入費などの他出費も負担になるもの。そこで、以下の3つの準備をして、教育費の緊急確保が必要か否かを判断することが大切です。

    ○子どもの教育費を現在の預貯金で支払っていけるかを考える

    ○学資保険や既存の定期保険などで家計に充当できる金額が見込めるかを考える

    ○不足見込額を算出し、教育ローンなどでの対応を検討する

    上記の3つ目の検討は、早ければ早いほどいいです。毎月の収入と支出を記載したキャッシュフロー表を作るのも一手ですが、この時にお勧めは「毎月の収入と支出を顕在化できるツール」です。ツールを活用して、1年間生活を繰り返したときにどれだけの教育費が当てられそうか見えるようにしましょう。家計において、この「見える化」はとても大切な作業といえます。

    2.教育ローンを比較するポイント

    「子どもの教育費が準備できない」ときに考える教育ローン

    「どうも教育費に不足が生じそう」となったとき、Googleで教育ローンと入力するといくつかの選択肢が現れます。何を選べばいいのでしょうか。

    ①日本政策金融公庫の教育ローン(教育一般貸付:国の教育ローン)

    ○特徴

    ・上限350m万円まで借入可能

    ・固定金利年1.7%・最長15年

    ・受験前でも申込可能

    ・日本学生支援機構の奨学金と併用できる

    ・さまざまな学校、幅広い用途に対応

    教育ローンを考えたときに、まず選択肢に上がるのが国の教育ローンです。各地にある日本政策金融公庫で申込むことが出来ます。教育費の特徴として、頑張って貯蓄を進めていたけれど100万円足りない、入学金のみが足りないという一部の借入も可能です。

    借りる時は返済のスケジュールを立ててから

    国の教育ローンは、在学中の返済負担を抑える、(母子父子家庭などは)金利低減や返済期間の延長など、とても融通の利く制度です。ただ、借り入れるときはどのくらいの年数で返済するのか(返済できるのか)を考えること。もちろん単体ではなく住宅ローンや毎月固定化された支出など、負債になるものの負担感を合わせて考えましょう

    コロナに関する特例措置について

    令和2年1月29日以降は、新型コロナウイルス感染症による影響を受けて世帯収入(所得)が減少している方に向け、年収(所得)上限額の緩和および返済期間の延長が設定されています。

    <コロナに関する特例措置>

    年収が高くても失業したり、返済計画が大きく狂ったりという問題が増えています。国の教育ローンはこのように対応しておりますので、まずは一度、気軽に相談するようにしましょう。

    ②銀行の教育ローン

    銀行のローンは、各金融機関に商品が並んでいます。メガバンクから地銀、信金まで比較して検討していきましょう。

    付き合いのある金融機関が最もお得?

    インターネット記載の内容や銀行窓口の金利のみならず、口座を所有している銀行にまず相談してみましょう。国の教育ローンと並ぶほどの条件が提示されるかもしれません。

    コロナ特例の銀行教育ローン

    各銀行でも、コロナ対策としての教育ローンが整備されています。関東圏の横浜銀行では、子どもが神奈川県下にいる子どもに対し(両親の居住地は不問)、実質無利子となる教育ローンです。借入可能額は10-50万円で、年1.7%の金利は神奈川県が負担する仕組みです。なお、申込や契約、融資実行はすべてインターネットで出来るため、手続中のコロナ感染リスクもありません。

    代表的な例として横浜銀行の商品を出しましたが、このような例は全国の金融機関にあると考えられます。大々的にメディアに展開していない教育ローン商品もあるため、まずは一度、気軽に相談するようにしましょう。何よりも見逃したくないのは、「対外的には告知していないけれど、(一定程度の期間)自行口座を所有している顧客を対象とした教育ローン」です。金利や返済条件などに優遇条件が設けられている可能性が高いため、引き出すようにしましょう。

    ③社会福祉協議会の教育ローン

    政策金融公庫ではなく、「社会福祉協議会」に相談する方法もあります。教育ローンとして教育費に特化した貸付ではなく、いわゆる生活周りの全般的なサポートとしてフォローする性格を持ちます。経済的な援助に合わせ、地域の民生委員によるサポートも期待できます。

    <社会福祉協議会貸付の一例>※明治大学のホームぺージから

    「子どもの教育費が準備できない」ときに考える教育ローン

    一昔前であれば金利は「国の教育ローン < 民間銀行ローン」のため、まず国の教育ローンを検討し、難しければ次に民間銀行のローンを検討する、という順序でした。ただ、近年は低金利商品が各所で並ぶため、さほど差がない場合がほとんどです。銀行としても取引実績のある顧客は資産状況も判明しているため、審査に通りやすい傾向があります。いずれも難しければ、新規銀行の窓口などで相談してみましょう。

    ここまでお伝えしてきたように、さまざまな支援策が設定されていますので、「授業料が数十万円足りない」として退学など早まった手段を取らないようにしましょう。子どもだけではなく、親だけでもなく、皆が不安なコロナ禍です。第二波、第三波とまだまだ続く恐れもありますが、継続して支援策が追加設定される可能性もあります。ここまで頑張ってきた子どもの勉学環境を引き続き確保するため、情報を集め、教育ローンまわりの制度を上手に活用していくようにしましょう。

    【この記事の著者】

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。スタートアップとしてシードラウンドまでの資金調達完了済み。拠点は東京都中央区茅場町。

    LettePla:https://letteplabiz.com/

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