家族を扶養に入れるメリット・デメリットを検証!

2020年03月25日・税金
コロナショックを前に再確認!家族を扶養に入れるメリット・デメリットを検証!

目次

    2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の世界拡大による大きな波が家計を襲っています。継続していた仕事や収入が、今後見通せなくなっている、という人も多いでしょう。ただ、いつか状況は好転します。そのために、今を凌ぎ切ることが大切。そこで活用できるのが、「扶養制度」です。

    「親を扶養に入れると税金を節約できる」という話を聞いたことがありますか?扶養家族がいると税金が控除される、そして扶養家族は被保険者の健康保険に入ることができるということは知られていますが、扶養家族には、自分の子供だけでなく、条件を満たしていれば親などの親族も含まれるというのをご存知でしょうか。

    この記事では、親を扶養に入れるための条件や、そのメリット・デメリットについてお伝えしていきます。扶養制度を理解し、賢く活用することで、家計にとって心強い味方になります。

    1.扶養とは?

    コロナショックを前に再確認!家族を扶養に入れるメリット・デメリットを検証!

    扶養とは、自分ひとりでは生計を営むことができない人に対し、主に家族が援助する仕組みのこと。未成年や高齢者、失業状態など、いくつかの定義があります。税金と健康保険では、扶養家族として認められる基準が異なります。

    税金と健康保険では、扶養家族として認められる基準が異なります。

    税法上の扶養

    まずは税法上の扶養について。納税者からみて6親等以内の血族と3親等以内の姻族のうち、納税者と生計を一にしていて、かつ1年間の所得額の合計が38万円以下である人のことを扶養親族といいます。ただし、配偶者は扶養親族には当てはまりません。また、生計を一にしていれば、必ずしも同居している必要はありません。納税者は扶養の現況により、確定申告にて申請し、控除措置を受けことが出来ます。

    健康保険の扶養

    一方で健康保険の扶養家族とは、配偶者や子、孫など3親等以内の親族で、かつ1年間の収入見込み額が130万円未満(60歳以上の場合は180万円未満)の人のことをいいます。配偶者、子、孫、兄弟姉妹、および父母(養父母)など直系尊属の場合は同居または別居のどちらでも扶養家族と認定されますが、それ以外の親族の場合は同居している場合のみ扶養家族として認められます。

    なお、ここでいう収入には、給与のほか、年金や資産運用による収入、被保険者以外からの仕送りなども含まれます。

    2.親を扶養に入れるメリット

    コロナショックを前に再確認!家族を扶養に入れるメリット・デメリットを検証!

    メリット1:所得税、住民税の控除を受けられる

    納税者に控除対象となる扶養親族がいる場合は、所得税、住民税の控除を受けることができます(扶養控除)。それぞれの控除額は下記の通りで、親の年齢や人数、同居の有無によって金額が異なります。

    親を扶養に入れた場合の所得税・住民税の控除額
    親を扶養に入れた場合の所得税・住民税の控除額
    では、実際に税金はいくら減るのでしょうか。その金額は、上の表の控除額に所得税や住民税の税率をかけることで算出されます(所得税の税率は5%40%で、所得金額によって異なります)。一例として、税率20%の人が70歳以上の別居の親を扶養に入れた場合の節税額を算出してみましょう。

    税率20%の人が70歳以上の別居の親を扶養に入れた場合の節税額
    税率20%の人が70歳以上の別居の親を扶養に入れた場合の節税額

    メリット2:親が75歳未満の場合は健康保険料を節約できる

    親が子の健康保険の扶養に入ると、親は国民健康保険料などを支払う必要がなくなります。なお、支払う健康保険料の金額は自身の給与・報酬の月額によって決まるので、扶養家族が増えたからといって健康保険料が高くなるという心配はありません。

    ※75歳以上の人は、健康保険ではなく後期高齢者医療制度に加入します。

    3.親を扶養に入れるデメリット

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    最近は「人生100年」という本が流行ったこともあり、現役時代の仕事を定年後も継続して仕事に就く人も多いでしょう。ただ、今回記載した年収要件を超えると、親に税負担が生じ、扶養の受け手となっていた人も扶養による控除利用が出来なくなるというデメリットが生じます。扶養制度を上手に使うには、親の労働状況を共有していることが大切です。

    高額療養費の払戻金が少なくなる場合がある

    健康保険には、1ヶ月の間に支払った医療費が自己負担限度額を超えた場合に、超えた金額分を払い戻してもらえる制度があります(高額療養費制度)。自己負担限度額は年齢と被保険者の所得によって決まり、被保険者の所得が多いほど自己負担限度額も高く設定されています。親を扶養に入れると被保険者は子になるため、自己負担限度額は子の所得額で決まります。つまり、親の所得が子より多い際には親自身が被保険者になっている場合よりも高額療養費の払戻金が少なくなってしまう場合もあります。

    また、ドラッグストアで購入した商品のなかに、確定申告で控除の対象となるものもあります。購入したレシートに「セルフメディケーション税制対象」と記載してある場合は、レシートを残して保存しておくようにしましょう。

    4.まとめ

     

    コロナショックを前に再確認!家族を扶養に入れるメリット・デメリットを検証!

    親を扶養に入れた場合のメリット・デメリットについてご紹介しました。親を扶養に入れると、税金や健康保険料が節約できるというメリットがありますが、1ヶ月に支払う医療費が高額である場合は、逆に損をしてしまう可能性があります。メリット・デメリットを理解したうえで、親とよく話し合ってから手続きをすることをおすすめします。

    コロナショックが世界を襲っているいま、さまざまな制度をフル活用した家計の防衛策が求められています。インターネットで各制度の概要を確認することは出来ますので、情報を収集し、行政や専門家に気軽に相談することが大切です。落ち込みが底を打ち、日常生活が訪れるまで、工夫をして乗り切るようにしましょう。

    出典:国税庁ホームページ の情報をもとに作成

    【この記事の著者】

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    株式会社FP-MYS 工藤 崇

    FP-MYS代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。スタートアップとしてシードラウンドまでの資金調達完了済み。拠点は東京都中央区茅場町。

    LettePla:https://letteplabiz.com/

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